黒いこんにゃくと白いこんにゃくの違いは何?
「白いこんにゃくの方が体に良さそう」「黒いこんにゃくの方が美味しい」など人によってさまざまな意見がありますが、なぜこんにゃくに白と黒があるのか知っていますか?
こんにゃくの色の違いは製法の違いです。どちらも同じこんにゃく芋からできていて、栄養価も味も変わりません。こんにゃくは、皮を剥いたこんにゃく芋を薄くスライスして乾燥させ、粉末にしたものから作ります。ですから粉から作るこんにゃくは白いものです。
では、なぜ黒いこんにゃくがあるのでしょうか。その答えは江戸時代までさかのぼります。江戸時代までこんにゃくは黒いものでした。生のこんにゃく芋を皮も一緒にすりおろして作るため、黒いつぶつぶが入っていたのです。また、昔は科学的に作られた凝固剤などなかったので、藁を燃やして作った木灰汁(もくあく)を入れて固めていました。ですから全体的に灰の色がついて黒かったのです。
ところが、江戸時代に入り、こんにゃく芋の粉末からこんにゃくを作る製法が開発されました。白いこんにゃくが誕生したのです。ところが、江戸っ子にはこれがたいそう不人気でした。「江戸っ子が白いこんにゃくなんか食えるかい」というわけで、ヒジキなど海藻の粉末でわざわざ黒く色をつけて製造したのです。また、関西でも江戸で誕生した白いこんにゃくは不人気。そこで関西でも黒いこんにゃくが作られるようになりました。現在でも関西では黒いこんにゃくの方が人気があります。
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