こんにゃくの食べ過ぎには要注意!グルコマンナンが及ぼす危険性とは?
こんにゃくの主要栄養素である食物繊維は、「グルコマンナン」と呼ばれる水溶性食物繊維。水溶性食物繊維は水分を吸収する性質があるため胃の中で膨らみ、それ故に満腹感を得ることができますし、腸に届けばその中で老廃物を水分と共に吸収、便を柔らかくして排出する働きもあるため、便秘解消やデトックスにも効果があるとされています。
とは言え、これはこんにゃくを食用にアルカリ処理する前の段階。こんにゃく芋を一旦液状にして固めるために凝固剤が用いられますが、このアルカリ処理の際に水溶性食物繊維が不溶性食物繊維へと変化してしまうため、腸内で水分を吸収し便を柔らかくするという働きが失われます。代わって不溶性食物繊維は便のかさを増やして排便を促すという働きをするのですが、実は便秘がひどい場合には逆に不溶性食物繊維を摂りすぎると危険と言われています。
というのも、本来人は腸の蠕動運動によって腸内にある便をゆっくりと肛門の方へと押し出して排出させるのですが、もともと蠕動運動の機能が弱っている便秘の人が不溶性食物繊維を大量に摂ると、弁のかさが大きくなりすぎて蠕動運動の力が及ばず、腸内で詰まってしまいます。つまり余計にひどい便秘を引き起こすことになるのです。更にひどい場合には、腸管が塞がってしまう「腸閉塞」になる危険性まであります。
低カロリーでヘルシーなこんにゃくですが、食べ過ぎには要注意。グルコマンナンの含有量を鑑みて計算される1日辺りのこんにゃく摂取適正量は、250g(板こんにゃく1枚分)とされています。
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