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探ってみよう こんにゃくのルーツ

身近な食材のこんにゃくですが、そのルーツを知っている人は意外と少ないのではないでしょうか。こんにゃくを日頃食べる方に是非知っていて頂きたいこんにゃくのルーツについての豆知識を生産者の立場からお伝えします。

こんにゃくの原料はサトイモ科のコンニャク芋です。こんにゃくの原産はインドシナで、日本へは縄文時代に大陸経由で栽培植物の一つとして移入されたとされています。食物として使われ始めたのは、書物の記録から平安時代中期以降に精進料理として登場したと言われています。

こんにゃくの加工方法は中国から日本にこんにゃく芋とともにもたらされた可能性が高いです。ただ中国では、こんにゃくの薬効に注目されていて、開宝本書には「粉砕した後、アク汁を以て固まるまで煮る。五味で調和し茹でて食べる」と書かれています。この食べ方は現在のこんにゃくの作り方と変わりなく、こんにゃくのえぐ味を消す方法は古くから変わらないということがわかります。

こんにゃくは、生芋を固める作り方と精粉を使う作り方がありますが、この精粉を開発したのは、江戸時代の日本人、常陸(現在の茨城県)の一人の農民で、いつでも手軽にこんにゃくが食べられるようになったきっかけを作ってくれました。こんにゃく芋を育てるのには手間と時間がかかる上に、生芋は傷みやすく商品として市場に出すのに苦労していました。そんな中、こんにゃく玉を乾燥させることでこんにゃくが傷まず、長持ちすることを発見するのです。この発見により、こんにゃくはより身近で手に入りやすい食材になり、貧しい村にも富をもたらしました。この農民は「こんにゃくの神様」として祀られています。

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