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伝統食品 凍りこんにゃくとは!?

凍り豆腐は聞いたことがあるけれども、凍りこんにゃくは聞いたことがないという人は多いのではないでしょうか。実は凍りこんにゃくの歴史は古く、昭和初期までは家庭で食卓に普通に上がる食品でした。

凍りこんにゃくは、こんにゃくと同じく、かなり古くから作られていたと思われます。こんにゃく同様、最初は精進料理としてお坊さんの食べ物でした。こんにゃくだと食べられる時期が短いけれど、凍りこんにゃくに作ってしまうと保存がきき、いつでも食べられることから考えだされたようです。生産地は、京都周辺から始まり、丹波、但馬地域に広がり、播磨地方へ広がっていったと思われます。関東で作られるようになるのは江戸時代末期からです。

凍りこんにゃくを作るのは、厳寒の中の重労働です。次のような工程で凍りこんにゃくは作られます。

1.生芋を水で3時間ほど洗います。現在では、里芋洗い機で洗うようになったようですが、かつては手でひねりながら洗っていました。

2.こんにゃく玉の黒い皮の部分を剥きます。

3.皮を剥いたこんにゃく芋を、熱湯と混ぜ合わせながらすり下ろします。

4.すり下ろされたこんにゃく芋を桶に入れ、よくかき混ぜ、固くなったところに消石灰(水酸化カルシウム)を混ぜます。その後型に入れます。

5.固まったら熱湯で煮て、煮上がったこんにゃくが冷めないうちに格子切りします。

6.格子切りしたこんにゃくを、消石灰を洗い流しながら干し場に干します。水をかけ、凍らせ、陽に照らす。というのを何回も繰り返します。

重労働のため、今では凍りこんにゃくを売る店もわずかとなりました。

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