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こんにゃくが体の砂おろしと言われるワケ

江戸時代からこんにゃくは「体の砂おろし」または「腸の砂おろし」と呼ばれてきました。この場合の「砂」とは体に不要な物、つまり老廃物のことです。こんにゃくはそのほとんどが水分でできているので、栄養価やカロリーはほとんどありません。でも、食物繊維のかたまりなので便秘解消に役立ち、デトックス効果があります。江戸時代の人々は食物繊維なんて言葉も存在も知りませんでしたが、経験上、こんにゃくを食べるとお通じが良くなる、つまり、体の老廃物を取り除くのに役立つということを知っていたんですね。

ですから、江戸時代のお坊さんたちには、冬至の日や大掃除の後にこんにゃくを食べる習慣がありました。1年の煩悩を落とすことを、こんにゃくの砂おろしにかけたんですね。また、四国地方には節分にこんにゃくのお煮しめや白和えを食べる習慣があります。関東地方の一部の地域では節分の時期にこんにゃくが入ったけんちん汁を食べるようです。節分や冬至は季節の変わり目で体調を崩しやすい時期なので、昔の人は経験からデトックスが必要なことを知っていたのです。

ちなみにけんちん汁というのは、鎌倉に創建された建長寺が発祥の精進料理です。建長寺汁がなまってけんちん汁になったと言われています。けんちん汁は、にんじんやゴボウ、サトイモなどの根菜と、こんにゃく、豆腐をごま油などで炒めてだし汁を加え、醤油で味を整えたすまし汁。根菜も食物繊維たっぷりなので、デトックスには最高です。

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