病気にご利益アリ!?こんにゃく閻魔とこんにゃく稲荷
こんにゃくにまつわる神社があるのをご存知ですか?東京都文京区小石川にある源覚寺はこんにゃく閻魔を祀っている神社です。閻魔さまは冥界で死んだ人を裁く十王のうちのひとり。こんにゃく閻魔にはこんな言い伝えがあります。
江戸時代後期、すでに庶民の間にもこんにゃくが広まり、1年中こんにゃくが手に入るようになっていた頃のお話です。眼病を患ったおばあさんが閻魔大王に病気が治りますようにと祈願したところ、閻魔さまが夢に現れ「この目をひとつあげよう」と言います。それからしばらくして老婆の目の病気は良くなり、同時に、なんと閻魔さまの像からは片目が失われました。感謝したおばあさんは自分の大好物だったこんにゃくを断ち、閻魔さまに供えるようになりました。現在、源覚寺では毎年1月に閻魔例大祭を開き、参拝者にこんにゃくを振舞っています。また、閻魔様に病気を引き受けてもらおうと、こんにゃくをお供えする人が後を絶ちません。
こんにゃく稲荷の別名で知られているのは、東京都墨田区にある三輪里稲神社です。初午の日(はつうまのひ・2月最初の午の日)に、参拝者にこんにゃくの護符を授与するのが別名、こんにゃく稲荷の由来です。こんにゃくの護符を煎じて飲むと、のどの病気に効くと言われています。お稲荷なのに油揚げではなくこんにゃくというのは全国でも珍しいですね。
昔から、こんにゃくには薬用効果があると考えられていたため、現代まで病気の治癒祈願と関係ある逸話や信仰が残っているのです。
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