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日本におけるこんにゃくの歴史

ご存知こんにゃくの原料である「こんにゃく芋」は、マレーシアやミャンマーなどの東南アジアが原産国で、これが日本に伝えられたのは縄文時代だとも飛鳥時代だとも言われており、実際のところ正確なことは分かっていません。「縄文時代説」では東南アジアから島伝いにサトイモと共に伝わったとされており、一方「飛鳥時代説」では聖徳太子が生まれる少し前の西暦500年頃に朝鮮から、あるいは600~800年代に遣唐使が持ち帰ってきたとされています。

いずれにせよこんにゃくについて言及している最も古い書物は平安時代の「和名類聚抄」で、奈良時代(西暦700年頃)には中国で一般的な食料として「蒟蒻」が食されていたと記録されています。このことから、中国より仏教と共に伝来したという説もあり、当時は医薬用や精進料理として貴族や僧侶の間で用いられていたものが、仏教の普及と共に一般人の間で食品として食べられるようになったと考えられています。これを裏付ける資料として、鎌倉時代の教科書「庭訓往来」では、唐伝来の間食としてこんにゃくを味噌ダレで煮て食べたという記録が残されています。

とはいえ一般庶民の食べ物として広く普及したのは江戸時代の頃。水戸藩の農民であった中島藤右衛門が1776年にこんにゃくの作り方を確立し、そこから一年を通して皆に食される食べ物となりました。更に1846年には「蒟蒻珀珍」という料理本も発行されており、現在に至るまで人々に長く愛される食品として成長してきたのです。

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