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江戸時代から伝わるこんにゃくの製造過程

縄文時代から、あるいは飛鳥時代から日本に伝わっていたとされるこんにゃくですが、現在の製法が確立されたのは江戸時代になってからのことです。当時水戸藩の農民であった中島藤右衛門という人物が、こんにゃく芋の断面が白く乾燥していることに気づき、こんにゃくを切って乾燥し、砕いて粉にするという製法を思いつきました。

現在でもこのこんにゃく芋を一旦粉状にしてから固め直すという製法が一般的で、粉状にしたこんにゃく芋を「精粉」と呼びます。こんにゃくのプリプリとした食感のもととなっている食物繊維「グルコマンナン」が変質しないようにしながら乾燥させ精粉に仕上げるには、高度な技術が必要です。その後50~70℃程のお湯に精粉を少しずつ加え、粘り気がでるまでしばらく寝かせます。ここに凝固剤である石灰石を入れ、均一になるように練って糊状にします。刺身こんにゃくでは青のりが混ざっているものがありますが、これはこの工程の際に混ぜられたものです。

できあがった糊状のこんにゃくを型に流し込んで30分~1時間ほど置き、触ってもベトベトしなくなったならじっくりと加熱して灰汁抜きをします。最後にこんにゃくを水にさらして時々水を変えながら半日ほど灰汁抜き。こんにゃく芋それ自体は強烈なエグミがあるため、このように徹底的に灰汁抜きをしないと美味しく仕上がらないのです。

こうして出来上がったこんにゃくを角型のままパッケージングしたのが板こんにゃく。板こんにゃくを細く糸状にカットしたものが糸こんにゃくです。あるいはこんにゃくを固める前に細い穴に通してから茹でるという方法もあります。

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